知財英語と知的財産翻訳検定 - 3級に初挑戦②

本日、第26回 知的財産翻訳検定 3級を受験しました。

3級を受験してみての感想などを書いてみます。


3級の問題は、記述式問題 1問と、選択式問題 (3択) 40問 で構成されています。


・記述式問題
記述式問題は、明細書の一節を訳せ、という内容です。
受験回によって、和文英訳のときと、英文和訳のときがあります。
春が和文英訳、秋が英文和訳です。

今回は和文英訳でしたが、翻訳経験のない人は英文和訳の方がとっつきやすいと思うので、秋に受験した方がよいかもしれません。
ただし、自宅でeメール受験という性質上、辞書を使ったり、翻訳サイト(google翻訳など)を使用して機械翻訳しても構いませんので、和文英訳でもさほど身構える必要はありません。

さて、以下、今回私が受験してみてのレポートです。

出題内容の原文(日本語)は、1文が長く、そのまま機械翻訳しても係り受けがわかりづらい英文になることが予想されました。
たぶん、出題者が意図的にそうしているのでしょう。何せ翻訳検定ですから、原文の意味をくみ取ってわかりやすい英語に直せるか、を問うているものと思われます。

そこで、まずは原文の日本語を複数の短文に切り、単純な日本語に書き直しました。
それを機械翻訳にかけ、出力された英文を、さらに原文の日本語とマッチするように整えます。
最後に、自分で微修正した文章が文法的に間違っていないかを、普段使用している文法チェックツールで確認しました。
これで、だいたい20分くらいかかりました。

たぶん、普段から翻訳を行っている翻訳者の方は、「そんな面倒な作業するより、機械翻訳に頼らず自分で訳した方が楽」と思います。
3級は初心者向けということもあり、内容も専門的ではなく理解しやすい文章でしたから。
でも、翻訳者でない私でも、g....翻訳に頼ってできました、ということです。


・選択式問題
選択式問題は、「英文和訳:正しい訳文を選べ」「英文和訳:間違っている訳文を選べ」「和文英訳:正しい訳文を選べ」「和文英訳:間違っている訳文を選べ」の4種類が、それぞれ10問ずつです。
3択式なので簡単かと思いきや、意外と迷ってしまいます。

私は、迷ったときは、選択肢の文章3つを見比べて、明らかに他の選択肢とは違う内容のものを選ぶことにしています。
特に、「間違っているものを選べ」問題については、3択のうち1つが誤訳で残りの2つが正しい訳ということなので、正しい訳の2つは似たような内容のはずだからです。

また、出題内容によっては、常識的に考えて答えが出せるものもあります。
出題内容は、明細書の一節であったり、法律や制度についての説明文であったり、Office Actionの一節だったりします。
このうち、制度説明については、実際の制度と照らし合わせれば答えがわかることがあります。

たとえば、「機械について記述した文章の著作者は、第三者によるその機械の製造を差し止められる。」という選択肢があれば、それはきっと誤訳だろうなと予想できます。著作権にはそんな効力ありませんから(笑)

・・・と、私はそうした解き方をしたので、翻訳検定にもかかわらず、翻訳スキルが試されている感じはあまりしませんでした。
横着な解き方ではありますが、40問をだいたい40分で解き終わりました。


・全体的な感想
3級を受験してみての感想ですが、初心者レベルということで、内容はわりと簡単でした。
試験時間2時間、というのも、十分な時間が確保されていると思います。

出題内容は、知財翻訳に必要な内容を広くカバーされていて、知財翻訳の初心者や、翻訳経験はないけれど知財業界で知財英語に触れる必要がある人が、まずは力試しに受けてみるにはよいと思いました。

というか、3級に合格しなければ、知財業界で英語を使った仕事をするにはかなり力不足といえそうです。

その意味で、特許事務所や企業知財部の人は、全員3級合格レベルの知財英語力は必須かと思いました。
たとえば、「海外案件を取り扱う最低条件」として、知財翻訳検定3級を設定するのはありかもしれません。
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知財英語と知的財産翻訳検定 - 3級に初挑戦①

今日は、知的財産翻訳検定を受験しました。

私は翻訳者ではありませんので、「優れた翻訳文を作成する能力」が必要とされることはありません。
しかし、外国出願の際には翻訳会社に翻訳を依頼し、納品された翻訳文をチェックします。
また、欧米の出願については、特許庁からのOffice Actionを英語で確認します。英語の引例も、もちろん英語で確認します。
ですから、翻訳会社の作った翻訳文が正しいことを確認できる程度の英語力や、英語で書かれた拒絶理由を正しく理解できる程度の英語力は必要です。

こうした日々の英語業務においては、単にTOEICの点数が高いだけではまったく不十分で、「知財英語」のスキル向上が重要だと実感しています。

英語の特許用語や、知財特有の言い回しを理解していないと、特許関連書類の正確な内容把握は難しく、ざっと読んだだけだと内容を勘違いしてしまうこともあるのです。


知財英語のスキルを上げるには、日々、英語の特許文献や英語で書かれた制度解説等を読むという地道な勉強をコツコツ続ける以外にありません。
しかし、勉強にはモチベーションの維持が必要です。そのためには、「今の自分はどのレベルか」を把握し、目標とするレベルを設定することが必要です。

そこで、私は知財翻訳検定を利用し、上の級を目指すという目標を持って勉強に取り組もうと考えました。


正直言って、翻訳者ではない私にとって、知財翻訳検定が有用なものなのか、よくわかりません。
だから、今回の受験は、「知財翻訳検定ってどうなの?」を確かめるための受験でもありました。

この試験は、自宅でeメール受験できるので、気軽にチャレンジできると思います。
過去問が解説まで含めてすべてホームページ上で無料公開されているので、テキストなど買わなくても対策できるのも魅力です。


私は今回が初受験なので、一番下の3級にチャレンジしてみました。
受験してみての感想は、次回の記事に続く予定です。

# 3級の試験時間が9:00-11:00なので、実は現在まだ試験時間中なのです。
  私は11時前に終わって提出しましたが。

弁理士登録のその後

4月第1週に弁理士登録されてからおよそ2週間。

弁理士バッジと弁理士登録証が届きました。

弁理士バッジ

企業の知財部勤務だと、このバッジを使う機会はあまりなさそうです。
いわゆる「クライアント」はいませんし、特許庁や裁判所を訪れることもほとんどないでしょう。
適当な場所にしまいこんでなくしてしまわないよう、気をつけなくてはいけません・・・

また、弁理士ナビでの検索結果にも名前が表示されるようになりました。
登録後、毎日のように弁理士ナビをチェックしていましたが(笑)、ようやくです。
旧姓使用の申請もちゃんと反映されており、旧姓での検索でヒットします。


弁理士試験に合格してからも、弁理士登録してからも、とくに仕事に変化はなく心境にも変化はありませんでしたが、弁理士バッジや弁理士ナビを見ると、「自分は弁理士なんだなぁ」としみじみ思いました。

実生活上は、弁理士登録してからの一番の変化は、弁理士会からさまざまな研修やイベントの案内メールが届くようになったことです。
有資格者として、これからも勉強の日々です。

弁理士会から案内されるイベントやセミナーは、魅力的な内容が目白押しで、参加したいものがたくさんあります。
しかし、会場がほとんど東京で、平日の夕方に開催されるものも多く、地方からの参加は難しいなと思います。
eラーニングとして配信されるものもあるようなので、そちらを活用することになりそうです。

2年目以降の気の持ちよう

弁理士試験が迫るこの時期の「気の持ちよう」について、私の意見と経験を書いてみます。

受験生1年目の方は、特に問題はないでしょう。
勉強歴が浅ければ浅いほど、勉強すればするだけ成績が上がる楽しさがあります。
落ちる経験をしていないので、試験への不安は小さいと思います。


2年目以降の方、つまり昨年「不合格」を経験している人にとっては、どうやって心を強く持つかが問題になってきます。

短答に合格していない人にとっては、「過去問は解けるし条文も頭に入っているはず、なのに成績が安定しない」とか、「同じ問題や条文の繰り返しで、勉強がマンネリ化して飽きてきた、勉強に集中できない」といった悩みがあろうと思います。

短答免除の方は、「今年も論文に受からなかったら、もう後がない」という追いつめられた気持だったり、「論文の勉強のやり方がこれでいいのかわからない」といった迷いもあると思います。

私も1年目で短答に合格したため、2年目、3年目には「免除期間のうちに合格できるのだろうか?」「もし免除期間内に合格できなかったら、短答からやり直すのか、それとも弁理士試験はあきらめるか?」と、ダメだった場合のことばかり想像してしまい、勉強が手につかないこともありました。

しかし、あの時の自分に今言いたいのは、

「悩んだからといって合格するわけでもないので、悩んでも仕方ないことは悩まない!」

の一言に尽きます。
合格すると信じて、毎日コツコツ積み重ねる以外に道はないわけで、悩んでいた時間は無駄だったなぁ~と思います。

しかし、悩むなと言われて悩むのをやめられる人はいませんよね。


悩んで悶々としてしまう場合の対処方法として、私は暗記カードを活用していました。

同じカードを何度も繰り返す。
何度もやれば、その場限りかもしれませんが、さすがに覚えます。
「覚えた!大丈夫!」という気になり、安心します。

新たにカードを何枚か作るのもよかったです。
カードが増えると「勉強した!」という気になり安心します。

暗記カードは、暗記するためというよりも、むしろ悩みから目をそらすための手段、精神安定剤として役に立ったようなところはあるかもしれません。

4月最初の弁理士登録者

2017年に弁理士試験に合格した人の弁理士登録が始まりました。

実務修習の修了式(3月中旬)後に登録申請が可能となり、さらに審査期間を経て登録となるので、最速で4月上旬になるのです。

登録者のリストは、弁理士会のホームページから見られます。
4/4の登録者は、95名でした。
私も無事登録されていました。嬉しいです。

が、弁理士登録の申請と同時に旧姓使用の申請もしたのですが、「弁理士登録者のお知らせ」は戸籍姓で出てしまうのですね・・・。

実務修習などで知り合った同期合格者には、旧姓の名刺を渡してきたので、戸籍姓で公表されてもあまり私だと認識してもらえないだろうなぁと、少し寂しく感じます。


さて、実際に弁理士試験に合格して、すぐに弁理士登録する人はどれくらいいるのでしょうか。
過去の4月の弁理士登録者数を調べてみました。

2017年4月の登録者は187名。2016年の合格者296名に対して63%。
(内訳は、4/5登録:101名、4/12:56名、4/19:18名、4/26:12名。)

2016年4月の登録者は220名。2015年の合格者319名に対して69%。
(内訳は、4/6登録:132名、4/13:45名、4/20:35名。4/27:8名。)

2015年4月の登録者は230名。2014年の合格者385名に対して60%。
(内訳は、4/1登録:96名、4/8:59名、4/15:48名、4/22:27名。)

2014年は計396名。2013年の合格者715名に対して55%。
(内訳は、4/2登録:135名、4/9:123名、4/16:82名、4/23:56名。)


こうしてみると、合格者の6割程度が、登録可能になったらすぐに登録している感じですね。

もちろん、「4月の登録者」の中には、前年以前の合格者による登録や、弁理士試験合格者でない人(弁護士など)による登録も含まれますので、多少の誤差はあると思いますが。

直前期の勉強

4月に入りました。
いよいよ短答試験が近づいてきました。

私は直前期にはいつも、暗記用のカードを作っていました。
短答前、論文(必須)前、論文(選択)前、そして口述前。

今日は、短答受験の1か月前に作った、条文のゴロ合わせカードのことを紹介します。


まず、リング式の、いわゆる「単語カード」を用意します。
私が買ったのは、3cm x 9cmくらいのサイズのもの。

こんなやつ

そして、各カードの裏にひたすら条文のゴロ合わせを書いていきます。1枚1ゴロ合わせです。
(ちなみに、ゴロ合わせはTACのK先生が考案されたもの)

たとえば、
「ユー、ゴーヤ食いな (有、5、8、9、17)」

そして、カードの表には、そのゴロ合わせを思い出させる設問を書きます。

「商標法4条1項のうち、「有する」が要件となるのは何号か?」


こうして、何十枚ものゴロ合わせ暗記カードを作り、試験までの1か月ほどは電車の中で見てました。


情報をノートにまとめる人は多いと思いますが、私は単語カードをお勧めします。

単語カードお勧めの理由は、
・スペースが限られているので、その中に情報を収めるべく試行錯誤するため、カード作成中に暗記できる
・携帯に便利
・順番を入れ替えたり、必要ないものを抜き取ったりできるので、いろんな使い方ができる

たとえば、特許だけ、などと法域で分けても勉強できるし、まだ覚えてないカードだけを集めて集中的に勉強もできるし、何となく順番で覚えてしまったと感じたら、シャッフルして確認もできます。


論文や口述の前に作った暗記カードについても、また別の機会に紹介したいと思います。

プロフィール

izumi

Author:izumi
地方の企業知財部で働く新米弁理士です。
2017年に弁理士試験合格、2018年に弁理士登録。
弁理士試験のことや、知財ネタを書いていきたいと思います。

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