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H29口述試験 再現 (意匠)

平成29年に私が受験した口述試験の内容を再現します。
口述試験に向けて勉強中の方の参考になれば幸いです。


意匠法の試験官は、主査:40代男性、副査:50代女性でした。(年代は私の予想です)

以下、「試験官の発言を青」で、「私の発言を黒」で、「私の心の声を赤」で記します。

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主査:あなたは弁理士です。これから、クライアント(=副査)が弁理士であるあなたのところに相談に来たということで、クライアントからの質問に答えてください。私(=主査)も進行役として、ときどき口を出させてもらうことがあります。

私:はい、お願いします。(えっ、まさかのロールプレイ!?)


副査:新しい掛け時計を作ったので人にまねされたくないんですが、どうしたらいいですか?

私:(ん?意匠の定義とか言う必要あるかな?でも聞かれてないことをペラペラしゃべるのはダメだし・・・とりあえず端的に言っちゃえ)そうですね、外観をまねされたくない場合は、意匠登録出願をお勧めします。


副査:この掛け時計、先月から販売してるんですが。

私:(クライアントは知財に関して素人って設定でいいのかな?新規性喪失の・・・とか難しい言葉は避けた方が無難??)そうですか、1か月前でしたら、発売を開始していても大丈夫です。


副査:3か月前には、展示会に出展しているんです。

私:3か月前ですね。3か月前でも大丈夫ですよ。本来は新規性が必要ですが、公開してから一定期間内であれば、所定の手続きをすることで意匠登録を受けられます。(受けられます、と言い切ってよかったかな・・・ちょい後悔)


副査:その1か月前に、ショールームに展示してるんです。

私:その1か月前ということは、今から4か月前ですね。(あれ、新喪例の期間って6月だよね?特許の半分の期間で3月なんだっけ・・・?いや、特許の半分なのは優先権期間のはず。新喪例はたぶん6月で合ってる(*H29時点)。えい!)半年以内なら大丈夫ですよ。ショールームに展示したのが、人前に出した一番最初ですか?

副査:はい、それが初めてです。

私:そうですか。それなら、ほかの登録要件を満たせば意匠登録を受けられます。


主査による補足:では、これからは「公知」というキーワードで進めたいと思います。

私:はい。(あ、「公知」は言うべきだったか。クライアント相手だからなるべく法律用語を使わない方がいいのか、試験の観点では法律用語を使った方がいいのか、悩ましいな・・・)


副査:ショールームへの展示でも「公知」になるのですか?

私:はい、秘密保持義務を負わない人が見ることになれば、公知となります。

(ここで、主査と副査が顔を見合わせてうなずく。)

私:(秘密保持義務がキーワードだったみたい、よかった。)



主査による状況説明:あなたは、新規性喪失の例外の適用を受けたうえで、クライアントの意匠を出願しました。その後、またクライアントがあなたを訪ねてきました。

副査:私の意匠登録出願の1か月前に、ほかの人が同じような時計を販売していました。私の意匠登録出願への影響はないですよね?

私:残念ですが、その人が独自にその時計を開発していた場合には、その時計があることを理由に意匠登録が受けられなくなります。

副査:私の方が先に売ってたのに、あとから販売した人のもので私の出願が拒絶されるっておかしくないですか?

私:そうですね、意匠制度は、新たな意匠を保護するというものなので、販売して人目に触れてしまうと「新たな」ものではなくなってしまいます。ですから、原則として、販売したり展示したりする前に意匠登録出願を済ませる必要があります。

主査:はい、ありがとうございます。以上で意匠法を・・・
(ここで副査が主査にこそこそ話しかけ、二人の間で紙を見ながら「これって聞いた?」「大丈夫」みたいなやりとりがなされる)

主査:以上で意匠法を終わります。


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この後は、チャイムが鳴るまで雑談。
どんな仕事をしているのか?なぜ弁理士試験を受けようと思ったか?受かったら何をしたいか?など聞かれました。

特許法の雑談とは違う質問だったので、かぶらないように試験官同士で事前に打ち合わせてるのでしょうか?


それにしても、突然のロールプレイに内心動揺して、新喪例の期間すらド忘れするというダメっぷり。
口述試験では、雰囲気にのまれてわかっているはずのことが答えられない、と言われますが、そのとおりでした。
クライアント役の副査が笑顔がなくてちょっと怖かったのもあって・・・(笑)
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プロフィール

izumi

Author:izumi
地方の企業知財部で働く新米弁理士です。
2017年に弁理士試験合格、2018年に弁理士登録。
弁理士試験のことや、知財ネタを書いていきたいと思います。

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